基礎体温法


基礎体温法は女性の月経周期を利用した避妊法です。

基礎体温は、正常な場合は、排卵日をはさんで、二相に分かれます。月経から排卵日までの約2週間は低温相、排卵後から月経開始までは高温相で、低温相から高温相に変わるときに一度大きくガクンと体温が下がります。この低温期から高温期に変わる排卵日から、4日目移行に性行為を行うのが、基礎体温法による避妊です。

基礎体温は、メモリが細かい婦人体温計を使って、目が覚めたら起き出す前に舌の下で計ります。

デジタル式の婦人体温計や、自動的に計った体温を記録してグラフにまでしてくれるタイプの婦人体温計を利用すると便利です。基礎体温は2周期程度計測して、高温相・低温相の2相になることを確認する必要があります。もしも2相にならない場合、基礎体温法による避妊ができない、ということが問題なのではなく、排卵がないことによる月経不順など健康上の問題が考えられるので、基礎体温法を持参して婦人科を受診してください。

基礎体温法は女性が自分の月経周期を知って健康管理ができる、副作用がない、というメリットがあります。また同じように月経周期を利用する方法であるオギノ式が排卵日を予想するのに比べて、どの都度基礎体温の変化を見て排卵日を確認するので、妊娠する可能性がある期間を知る方法としてはより正確になります。

しかし、一方で、

・ 月経周期が不順な人は、利用できない。
・ 毎日、規則正しい生活を送る必要があり、仕事などで生活が不規則になりやすい女性にには適さない。
・ 毎日定時に基礎体温を測って記録する必要があり、記録がおろそかになると利用できない。
・ 妊娠の可能性がある期間中は禁欲する必要があり、男性の協力が得られなかったり、男女とも、禁欲の意思が強くない場合は適さない。
・ かぜをひいて体温が上がったり、生活が不規則で自律神経が乱れたりすると、排卵期を見つけにくくなることがある。

といったデメリットがあります。また、排卵日と見られる日から妊娠可能な期間には一応の目安があるものの、その他の期間ではまったく妊娠する可能性がない、というわけではありません。そのために、基礎体温法単独での避妊効果は高くないので、やはり、コンドームなどの他の避妊法と併用するほうがよいです。





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